Cygwin
Cygwinは、Windows上で動作するUNIX環境です。Windows上でUNIXの強力なコマンド群を使用したり、開発用途やサーバ用途で使用します。
2012年2月19日 更新
インストール
Cygwinを単純にインストールする手順です。
この手順では何も機能を追加しないので、実際には各自でパッケージを追加する必要があるでしょう。 |
- Cygwin公式サイトを開く。
- 左上部の「Install Cygwin」のリンクをクリックする。
- 「Installing and Updating Cygwin」のページの、「setup.exe」のリンクをクリックして setup.exe をダウンロードする。
- ダウンロードした setup.exe を実行する。
- インストーラのウィンドウが開く。「次へ」ボタンを選択する。
- 「次へ」ボタンを選択する。
- 「次へ」ボタンを選択する。
- 「次へ」ボタンを選択する。
- 「次へ」ボタンを選択する。
- どれでも良いのでダウンロードするサーバを選んで、「次へ」ボタンを選択する。
- 初回のインストール時は以下のメッセージが出るので、「OK」ボタンを選択する。
- 「次へ」ボタンを選択する。
- パッケージのダウンロードとインストールが行われるので待つ。
- 「完了」ボタンを選択する。
- Windows7では以下のメッセージが出る場合があるので、「このプログラムは正しくインストールされました」を選択する。
- スタートメニューとデスクトップに、ショートカットが作成されている事を確認する。
- 「Local Package Directory」にて指定したフォルダに、サーバ名のフォルダが出来ている事を確認する。
- C:\cygwin に以下の内容のパス構成が作られている事を確認する。
setup.exe はインストールだけでなく、パッケージの追加時にも使用します。 削除せずに保管しておいて下さい。 |
「Local Package Directory」は、ダウンロードするパッケージを保管する為のディレクトリです。 必要であれば適宜変更して下さい。 |
サーバによっては、ダウンロードの速度差や、接続の調子の良し悪しがあるようです。 |
必要なパッケージが分かっている場合は、ここで選択します。 パッケージ選択については、後述の「パッケージの追加」にて解説します。 |
実行
- スタートメニューまたはデスクトップのショートカットを実行する。
- ターミナルが表示される。
パッケージの追加
- setup.exe を実行する。
- パッケージの選択にて、追加するパッケージを選択して、「次へ」を選択する。
- パッケージによっては、依存する他のパッケージをインストールする旨の表示が出るので、「次へ」を選択する。
- インストールと同様にセットアップを完了する。
パッケージを追加する為の選択は、「Skip」をクリックして「バージョン番号」に変更する事で行う。
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おすすめパッケージ
どんなパッケージを選べば良いのか迷う方は、目的に合わせて以下のものを選択しましょう。
- Devel/gcc・gcc4 : C言語/C++コンパイラ
- Devel/gdb : デバッガ
- Devel/make : make
- Devel/git : Gitバージョン管理
- Devel/subversion : Subversionバージョン管理
- Devel/cvs : CVSバージョン管理
- Perl/perl : Perlインタプリタ
- Ruby/ruby : Rubyインタプリタ
- Python/python : Pythonインタプリタ
- Editors/emacs : Emacsエディタ
- Editors/vim : Vimエディタ
コマンドプロンプトへのパス登録
Windowsのコマンドプロンプトから、Cygwinのコマンドを実行出来るように設定します。
- 「コンピュータ」または「マイコンピュータ」を右クリックして、「プロパティ」を選択する。
- Windows7の場合は、「システムの詳細設定」を選択する。
- 「詳細設定」タブの「環境変数」を選択する。
- 「システム環境変数」の「Path」を選択して、「編集」を選択する。
- 「変数値」の末尾に「;C:\cygwin\bin」を追記して、「OK」を選択する。
- 「システムのプロパティ」を閉じて、スタートメニューの「アクセサリ」の「コマンド プロンプト」を選択する。
- プロンプトに「mount」と入力して、Cygwinのmountコマンドが実行出来る事を確認する。
アンインストール
Cygwinは、コントロールパネルからのアンインストールは出来ないので、以下のファイルやデータを削除します。
- C:\cygwin フォルダ
- デスクトップ・スタートメニューのショートカット
- 「Local Package Directory」にて指定した場所のサーバ名のフォルダ
- 環境変数「Path」の「;C:\cygwin\bin」
- レジストリの以下の2つのキー
- HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Cygwin
- HKEY_CURRENT_USER\Software\Cygwin
CygwinからWindowsパスへのアクセス
Cygwinでは、Windowsの各ドライブが「/cygdrive」ディレクトリにマウントされています。「/cygdrive/c」や「/cygdrive/d」にてアクセスします。
日本語表示・入力(CUI)
デフォルトでは、CUIはUTF-8・106キーボードにて適応している様です。
- bash
- man
- vim
- emacs
「全角/半角」キーで日本語入力の切り替えが出来ます。
manコマンドでの日本語表示方法は、未解決です。 |
「全角/半角」キーで日本語入力の切り替えが出来ます。
「全角/半角」キー、もしくは Ctrl+¥ で日本語入力の切り替えが出来ます。
X Window System
CygwinにてX Window System(GUI)を動作させる手順です。
- インストール
- X11/xinit
- X11/twm
- X11/xclock
- 動作
- 終了
以下のパッケージを追加します。
Cygwinを起動し、「startx」と入力すると、GUIが動作します。
左側のxtermの「Main Options」メニュー→「Quit」にてX Window Systemを終了します。
Windows Vista/7でのX Window System起動不安定の解消
Windows Vista/7では、startxバッチファイルを実行すると、「child_info_fork::abort」とエラーが出て起動出来ない場合があります。
以下の処理を、Cygwin起動前に行う事で、不安定な動作が解消されます。
が、この方法も完全ではないようです。rebaseallが失敗する場合もあったり。 Windows再起動後に、この手順を行ってstartxすると、確実です。(ウチでは) |
X Window System版のemacsが起動しなくなるとの報告されていますが、 症状は確認出来ていません。(ウチでは) |
- (Cygwinをインストールしたフォルダ)\bin(C:\cygwin\bin)の、ash.exeを実行する。
- プロンプトが表示されるので、「/bin/rebaseall」と入力する。
- プロンプトに戻ったら、ウィンドウを閉じる。
- Cygwinを起動し、startxを実行する。
おすすめパッケージ(X Window System)
- X11/xeyes : 目玉がキョロキョロ
- X11/xcalc : 電卓
- Editors/emacs-X11 : X版emacs